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リバネスの人

科学技術の投資育成エコシステムを豊かにするひと

篠澤 裕介(しのざわ ゆうすけ)
修士(農学)
専門分野:動物細胞制御学

メンバーの中で、科学技術の社会実装プロセスに関するリアルを誰よりも知っているのは、篠澤 裕介(しのざわ ゆうすけ)さんだろう。国内にとどまらず、海外、特にアメリカでのベンチャー投資とその成長の実態を観察し続けてきた。現在はリバネス投資育成研究センター長も務めている。今回は、そんな篠澤さんに話を聞いてみた。※役職は2018年当時

(聴き手:佐野 卓郎)

佐野:インターン生の頃から、サイエンスコミュニケーションに興味をもっていましたよね?

篠澤:学部生のときにサイエンスコミュニケーションの存在を知りました。研究と社会には架け橋が必要だということで、東京大学でサイエンスコミュニケーションの講座が始まるという話もありました。当時の私は、大学院に進学しようと考えていましたが、理系キャリアは、研究職以外の仕事が見えにくいですし、ポスドク問題も叫ばれていて、研究者の将来像が狭くも感じていました。研究一本槍ではなく自分の幅を広げる意味でも、サイエンスコミュニケーションを学んでみようかと思ったのがきっかけです。

佐野:リバネスのことはどこで知りましたか?

篠澤:理系キャリア雑誌に載っていたのを見つけました。あとは、書籍『抗体物語』ですね。書籍のカバーに六角形描くように小穴が空いて。「なんだ、この本!」と思って手に取ったら、リバネスが発刊する本でした。

佐野:『抗体物語』は、協和発酵工業株式会社(現:協和発酵キリン株式会社)と共に展開していたWebコンテンツを書籍にまとめなおしたものですね。実は、私もかなり関わっていました。

篠澤:その後、卒業論文を終え3月に面談して、4月からリバネスのインターンシップに参加することに決めました。

佐野:まだリバネスの本社が新小岩(東京都葛飾区)にあった頃ですよね。

篠澤:はい。当時はまだ、サイエンスコミュニケーションができる場があまりなかったように思うんですよね。

佐野:インターンシップではどんな活動をしましたか?

篠澤:やはり、実験教室ですね。

佐野:どうでした?

篠澤:とても楽しかったですよ。複数人で物を組み上げる、そのチームプレイが面白かったです。プロジェクトリーダー(PL)もやりましたが、いろんな立場の人たちと集まって「なんとかする」という経験も、ひとに任せたことが上手くいかずに焦るという経験も、今となってはとても良かったです。自分ごとにするって本当に難しいですね。
あとは、講師(TM)の楽しさも知ることができました。「しゃべって楽しい」という感情が自分にもあるんだと発見しました。

佐野:講師は苦手そうでしたよね?

篠澤:はい。

佐野:今は大分上手になっているように感じるのですが。

篠澤:以前は、考えていることがなかなか言葉に落ちないっていう難しさがありました。それに、内へ内へと引き篭るような部分があったように思います。でもリバネスにきて、色々な場面で、色々なひとに向けて話すようになったおかげだと思うのですが、最近では、普段から言葉に落とし込んでいくような考え方をできるようになったと思います。

佐野:修士課程を修了してから別の会社に就職しましたよね?

篠澤:一旦、PRの会社に就職しました。日本の企業の多くが科学技術系ですから、理系のひとが行けば結構活躍できるだろうと考えたんですが、科学技術を世に出すという考えからすると、ちょっと違うなと思いました。
主体的に科学技術を世に出す仕事をしたいと考えて、改めてリバネスの門を叩くことにしました。

佐野:入社してからはどんな仕事をしていましたか?

篠澤:入社してすぐは、地域の魅力を探るバスツアープロジェクトのほか、大学生のための海外研修などをやっていました。

佐野:篠澤さんは英語が堪能ですよね。

篠澤:9歳から10歳までアメリカに住んでいたことが良かったのだと思います。理系大学生をアメリカに連れて行って、日本とアメリカの働き方の違いを見るというコンセプトで研修ツアーをやりました。もちろん、シリコンバレーにも行きました。
シリコンバレーはアメリカでも特殊な場所です。やりたいことの実現にむけて自ら技術開発する研究者や技術者が、みんな生き生きとしていました。情熱をもって活動し、結果としての成果が出る。ビジネスもうまく回る。これって良いサイクルですよね。
6年間連続して、丸さんとアメリカ旅をしながら、変わりゆくシリコンバレーを定点観測しました。平屋にいたベンチャーが大きなビルに移っていく。聞いたこともない会社が、学生をたくさん雇い入れ、びっくりするくらい大企業になっていたりする。そういう変化を見て、自分も負けてはいられないと奮い立つんです。本当に良い経験でしたし、一方で、これは日本でもできるはずだと考えるようになりました。

佐野:今後はどのようなことを仕掛けていきたいですか?

篠澤:私は、バイオ、ヘルスケア、食といった分野に興味があります。それらのひとつでも担いで、世界に新しい価値を生み出したいと考えています。一方で、火星で培養肉工場をつくったり、難治性の病気を治すなどするためには、ベンチャー企業をつくって大学から飛び出すのが良いらしいということも知りました。
リバネスの周りには今、事業化したいという熱を帯びた天才が集結しつつあり、併せて、そこにお金をつける人たちも集まりつつあります。シリコンバレーみたいなダイナミックな流れに近づきつつあるんです。
前例のないことを仕掛けるというのは難しいし、規模をもって社会に実装するというのも難しいことではあります。でも、私はそれをできるようにしたいんです。世界中にある課題をどうにか解決したいと願う研究者を後押しするのが私のミッションですからね。

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